みなさんこんにちは!
なるほど講座のお時間です!
突然ですが、、、
皆さんは夏場の千葉北エリアで南系の風が吹くと水温が下がることはご存じでしょうか??
今回のなるほど講座ではその理由を解説したいと思います!
夏場の千葉北エリアで南系の風が吹くと水温が下がるのは沿岸湧昇(えんがんゆうしょう)という現象で、日に当たっている暖かい表層の海水が風で沖に流れて行ってしまうことによって起こります。
流れて行ってしまった表層の海水を補うために深層の海水が上がってきます。
深層の海水は一年中温度が安定していて、17℃くらいにキープされています。
夏場の水温:表層25℃前後>深層17℃前後(水温が大きく変わる)
ですので、夏場は南風が吹くと水温が冷たくなります。
また、夏場は表層と深層で水温差が大きいので「冷たくなった」と感じやすいです。
ちなみに、冬場はというと、、、
冬場の水温:表層15℃前後<深層17℃前後(水温はあまり変わらない)
ですので、冬場は南風が吹いても温度差をあまり感じません。
千葉北エリアですと、南風の中でも南西風の場合は表層の海水が直接的に沖に流れていく光景がイメージしやすいと思います。
しかし真南から吹いてくる場合は、むしろ暖かい海水が千葉北エリアに流れてくるように思うかもしれません。
ですが真南から吹いてくる場合でも表層の海水は沖に向かって流れていきます。
これにはコリオリの力が関係しています。
コリオリの力とは地球の自転によって引き起こされる力のことで、物体が南北方向に移動する際、北半球では右向きに、南半球では左向きにそれるという現象のことです。
コリオリの法則については下記に分かりやすくまとめられていますのでこちらをご参照ください。↓↓↓
理科ネタ【コリオリの力】 | 中学理科 ポイントまとめと整理 (chuugakurika.com)
ちなみに、1000m先を狙うような遠距離の射撃はコリオリの力によってそれる分も計算して行うらしいです。
北風も南風と同様に表層の海水を沖に流しそうなのですが、、、
コリオリの力によって北半球では右に曲げられるため、千葉北エリアでは沖には流れません。そのため沿岸湧昇は起こらず、夏場であっても海水温の大きな変化は起こらないのです。
ちなみに、この沿岸湧昇は深層の栄養を表層に運ぶので、それを餌とするプランクトンの育成が良くなり、さらにプランクトンを餌とする魚類が繁殖するのにいい影響を及ぼすとのこと。
カリフォルニアやペルーは世界有数の漁場として知られていますが、それらの地域の沿岸湧昇域は岸から沖合い数十キロに達し、長さは数百~数千キロにも及ぶとのことです。
夏の千葉北エリアに大きな海水温の変化をもたらす南風。
「今日も暑いな~。」と思って、海パンで海に行き、寒さで震えていい波に乗れないなんてことにならないように、今回のなるほど講座の内容を是非覚えておいてくださいね~~!
では、次回のなるほど講座でまたお会いしましょう!
さようなら~~